みゅうちゃんとレン君

猫との暮らし

みゅうちゃんあんた小さいね

毎度おおきに、たかにゃんです。まだまだ続くよ大好きなみゅうちゃんのお話の巻。

みゅうちゃん。レン君とすごく仲が良くなり、レン君も今までぼくが仕事から自宅に帰るまでずっと一人で待っていたから、ほんまに見違えるように元気になった。

ずーっとみゅうを可愛がりいつもみゅうの後ろをついて回っていた。

どんなご飯が良いのか、そのころはまだあまり猫のご飯に対する知識も無くてかなりアバウトでもあったから、今思い出すと可哀そうだったな。

さて、みゅうが自宅に来て初めての冬になろうかとしていた頃やけど、ぼくはみゅうを見ていてちょっとした違和感を感じた。

「あれ・・・なんかみゅう小さいなあ」

それはみゅうがレンと寝ていてむくっと立ち上がり歩き出したときに、リビングの庭が見える窓にみゅうの姿が映り、ふっとレンが生後の4ヶ月ぐらいの頃の記憶が蘇った時に感じたんです。

明らかになんだか小さい。おかしいな。ちょっと成長が遅れてるのかな。

その時は小さな疑問がいくつも浮かんだだけ、でもある晩にみゅうに対する異常を感じたんです。

原因不明

ある晩に、いつもと同じようにみゅうとレン君とベットで眠っていた。(ぼくはこの頃はまだバツイチ独身)

みゅうはぼくの顔の上で座ったり、布団に潜っては飛び出したりの、いつもの一人遊びを繰り返していた。そしてもう眠ろうかと、みゅうを抱いて顔にキスをしようとしたら、みゅうの口からなんだかぬるぬるしたものが垂れていたの。

「みゅう、きちゃないなあ」

そういって、ティッシュで拭ってから枕の横に置いたら、こてんと後ろにひっくり返って、胸とおなかが物凄い速さで波打っていたのです。

「みゅう・・・どうしたん?」

撫でても何をしてもその呼吸の速さが変わらず途方に暮れていたのですが、レンがみゅうの横に座り躰を舐め始めたので、ぼくはその晩は灯りを消して眠りました。

そしてそれから一週間おきぐらいにそんな症状が出ては、二日間ほど何も食べれず、また動きも緩慢でふらふらして、明らかに不調に見える頻度が多くなってきました。

勿論、病院には行きました。近所のあらゆる動物病院に行きましたし、ドクターの診断はみな風邪かな?ぐらいで、あとはレントゲンを撮ったり血液検査をしたりとしました。

肝機能の数値が悪いことには、どのドクターもあまり正確な診断がありませんでしたが、ぼくのいちばんお世話になっているホームドクターと共に診察をしている若いドクターが、ある日こう所見を述べてくれました。

「これ、もしかすると門脈シャントかも」

詳しいことを書いていくとものすごく長くなるし、医学的な難解な面倒くさいことも言わなければならないので、大きく割愛します。ただ、奇病で難病です。

ドクターから話をしてもらいながら、ぼくは絶望で涙がとまりませんでした。みゅうは小さな躰のまま大きくならなかったのはこの門脈シャントという病が原因だったのです。

インターネットで調べて、あらゆる文献を読み、古い論文なども読み漁りました。

動物は、肝臓で毒素や不純なものを分解したり解毒したりするのですが、みゅうちゃんの門脈シャントという病気は門脈という血管の管が本来は肝臓につながらなくてはならないのに、直接に静脈につながったりしてしまい、その不純なものが混じった血液が毒として身体や脳にまで到達してしまう病なのです。

細かく言えば違うのかもしれませんが、わかりやすく書いてるので、すいませんがお許しください。

みゅうちゃんとレン君との生活が一変しました。

手術をしよう

もうみゅうの肉体はその症状が出てからぼろぼろになりました。

口から泡のような涎を流しては倒れて、ご飯は食えずに、またちょっと良くなりかけてご飯を食べるとまた涎をだす。その繰り返し。

病院は、大阪のあらゆる処へ行きました。お金はいくらかかってもいい、ただ可愛いみゅうを苦しませたくはない。その一心です。

そして、とうとうというか、この病気を専門に扱っているドクターに出会ったのです。

どこの病院かは伏せます。今はまったく行ってないからです。

その病院で、みゅうを診察してもらい、血液検査や触診の結果ドクターはこう仰いました。

「おそらく門脈シャントです。今後どうしていくかの判断はCTを撮りそれを見てからになります。どうされますか?」

ドクターの説明では、CTは麻酔がいる。そしてこの小さな躰では負担がかなりあり、もしかすると麻酔で目が覚めなくなる可能性もある。肝臓の分解機能が働かないから負担はかなりのもの。

CT検査をしても、手術ができるかどうかわからない。

悩みましたよ。それだけ脅かされたら、みゅうをそんな危険な目に合わせてええのか迷うし悩み苦しみました。

うーん

これね、みゅうの苦しみというけど、これねぼくの苦しみや恐れをみゅうのことに置き換えているだけで、みゅうはなんにもぼくには言ってないしなんにも望んですらないんです。

ぼくのエゴイズム。

でも何を言っても、ぼくはみゅうが大好き。みゅうとレン君ともっと一緒に暮らしたい。ぼくはみゅうが手術できるならしたいと考えた。

だからCT検査をすると決めた。

体重、2.2㎏の一歳の誕生日を迎えたころのぼくがみゅうに対しての決断でした。

つづきます。

by  たかにゃん