みゅうちゃんに対する異常愛

猫との暮らし

純粋無垢なお嬢ちゃん

おはようございます。たかにゃんです。

果てしなく続きそうなみゅうちゃん話です。大好きだからしょうがない(笑)

当時、みゅうちゃんの食べていたご飯は何かというと、主に猫専用の食事療法食。

所謂、人間でいう病院の院内食みたいなかんじです。

ロイヤルカナンの腎臓サポートからあらゆるものを試しましたし、海外からも取り寄せたりあとは病院で勧めていただいたものとか、もうみゅうちゃんの食事に関しては追及に制限がありませんでした。

とにかく、みゅうが食べれるもの。それを見つけ出すことに日々を尽くしました。

なんでそんなに?と思うかもしれないけど、ぼくは、みゅうちゃんが食べれるもの。吐かないもの、食べても良いものこれらすべてを兼ね備えてそしてレン君が食べても栄養不良にはならいレベルのご飯を求めていました。

たんぱく質を制限しなければならなくて、普通にペットショップで売っているご飯ではみゅうはすぐに発作を起こすのです。

この写真はみゅうが発作を起こしている時です。

顔の周りの涎などはぼくがそばに居るときには常に拭っていました。

ふらふらな状態で目も開きづらい状態です。

何を食べてもそうですが、腸で吸収したものが肝臓に取り込まれて分解してから血に入り躰の中に巡る。でもみゅうちゃんは、肝臓での分解がなくダイレクトに不純な毒素なども血液に流れ込むのです。

それが、脳に行ったり体内のあらゆるところにダイレクトで運ばれてしまうのです。

あまり毒素を出さない食事。

たんぱく制限された食事を目指すことがみゅうの肉体には必要だったのです。

CTスキャン

なんとかぎりぎりの状態で、みゅうは生きていた。

帰宅すると玄関で涎を垂らしながらいつも出迎えてくれた。

うんこもほとんど出なくて、どうしたらいいのか途方にくれていた。発作が治まった時はものすごい食欲を見せるのだけど、たくさんのものを与えては大きな発作に繋がる可能性があるので、どんなにおなかが減っても制限していた。

忘れもしない雨の日。

みゅうちゃんを連れて車で病院に向かった。車の中では泣き叫ぶみゅう。もう何度もこうして車で病院には連れていかれてどんなところに行くかは感じていたんだろうな、それは悲壮な叫びでもあったんす。

ぼくも車で泣いていた。なんでこんな小さな無垢で可愛い小さな女の子がこんなひどい病に侵されなくてはならないんやろう、そう考えるたびに大粒の涙が出るのです。

いつものように診察券を出して呼ばれるまでみゅうと椅子に腰を掛けて順番を待つ。大きな犬もいるしたくさんの啼き声でみゅうはぶるぶる震える。

ほんとすごく長い時間。病院の中でみゅうを見ては、

「かわいい赤ちゃんやねえ」といわれる。

もう一歳はとうに過ぎてるんですけど、とは言えない。みゅうが不憫だから。

診察室に呼ばれて入ると、CT検査からその後の処置内容を説明されて、同意書にサインして、みゅうを置いて帰宅になる。

麻酔をするので、ふたたび夜に迎えに行くことになった。帰りの車の中が辛かったなあ。もう涙があふれてしょうがなかった。

CTの検査なんかしてよかったんやろうか・・・

もし麻酔から眼が覚めなかったら・・・

なんかあったらどないしよ・・・・

色んな妄想で、気がおかしくなりそうだった。なんとかわいそうなみゅうちゃん。なんと無様なおっさん。

その日の長いこと。しんしんと雨が降り続き、レンと二人で家の中でずーっと時間が過ぎるのを待った。

そして、少し早いけど夕刻には車に乗り、みゅうちゃんを迎えに行った。

「やはり門脈シャントです。それも多発性門脈シャントという病気で、手術は不可能です」

くらくらした。目の前でぐにゃぐにゃになってるみゅうを見ながらぼくは凄まじい恐怖感に襲われた。

そんなことってありなのか。CTをして順番的には手術そしていろんなものをたくさん食べて楽しく生きていける。そんなことばかり考えていたのに。

「食事療法食でいきましょう」

それしかないけど、この時は辛かったと同時に選択肢がなくなったことに気持ちも固まったというのが本当。

ぐにゃぐにゃの麻酔からまだ完全には目が覚めないみゅうを連れて帰宅。ずーっと泣き通しの一日。

自分でみゅうを連れて行って自分で勝手に泣いてる馬鹿なおっさん。

さあどうしようか。みゅうが少しでも長く生きれるようなご飯を探し出さなくてはならなかった。

みゅうちゃんのご飯はその時々やけどもロイヤルカナンの腎臓ケアとか肝臓サポートみたいなたんぱく質を制限したご飯をあげていた。

レン君も同じご飯。レン君には本当に協力してもらって感謝している。

みゅうはその低たんぱく質にコントロールしたご飯でも時々は涎やふらつきが出た。

獣医から勧められた缶詰なんやけどすごく大きくてとてもみゅうが食べきれる量ではなくて、それにもましてなんだか薬品の匂いがするようなすごく臭いものだったから、みゅうどころかレン君も見向きもしなかったのを給餌用のスポイトで無理やり口に入れていたときはほんまに毎日が辛かった。

みゅうは、ほんまに食事療法食にはほぼ見向きしなかったなあ(笑)親の心子知らずですねえ。

薬は、腸の中の菌や悪い成分を弱めるアモキクリア錠というのを粉末にしたものと、ラクツロースといううんこの出やすくする液体の薬を一日に数回をスポイトであげていた。

これらの薬は現在もみゅうは飲んでいます。美味しそうに(笑)

ある日、いつも世話になってるホームドクターの獣医から電話が掛かってきた。

「たかにゃんさん、実はねあのみゅうちゃんが食べてる缶詰のご飯ねメーカーが廃版にするらしいんです」

がつーん

みゅうはこれからどうしたらええの?

とりあえずぼくは、みゅうが好むとか食わないとかに関わらず、この子が生きていけるためだけの量の缶詰の食事療法食を買い占めなくてはならないと思い、本当に片っ端から注文して最後はアメリカのその本社のメーカーからとか獣医のつてで輸入していただいたりとかなり無茶なことをしました。

どうにかして、この子の食べるものを確保しなくては。

くそまずいご飯だけれどいずれなくなる。一刻も早くみゅうが食べれるご飯を見つけなくては。

気が狂ったように様々なご飯を見つけては取り寄せたりしていました。

でも、どれもこれもみゅうはすぐに飽きたり嫌がったり、また見向きもせずにとか、ほんまに苦労した。

そんな頃にぼくはある獣医と知り合ったのです。

その頃お世話になっていたホームドクターの獣医が研究のために関西を離れることになり、相談を出来る獣医が居なくなり、またCT検査をした病院の獣医とは疎遠になっていたのです。

兵庫県で開業している動物病院の獣医さんでした。

「門脈シャントは確かに過剰なたんぱく質を摂取してしまうことにより発作も出ますが、良質なご飯で適量を与える分にはそれほど発作を気にしなくてもよいこともあります」

「ん?それじゃあ普通にご飯を食べてもええのですか?」

「少し普通よりはお金も掛かることになりますが、良質な原料で作られたご飯を試されたらいいと思います」

にわかには信じがたかったけど、もうみゅうにはできうる限りに療法食を試した。そしてもうみゅうにはあまり選択肢もなかった頃でした。

そして、その獣医に言われて試したのが、「Fe line natyural」というニュージーランドで生産されている猫のご飯でした。

肉を乾燥させたものをぬるま湯や水で戻して与えるご飯でした。高タンパクも高タンパクでそれまでのみゅうちゃんには真逆の療法食です。

療法食というより、普通の猫が食べるちょっと良い高価なご飯でした。

お金のことはええのです。ただみゅうが食べて大丈夫なのかそれだけでした。

その頃、自身にも新たな出会いが訪れようとしていました。

それが今の奥さんですが、そのことも綴りながらみゅうちゃんの話はさらに続きます。

つづく

by たかにゃん